2種電気工事士の実技工具の種類と選び方

2種電気工事士の実技工具とは何か、電工2種の試験で必要な工具と材料、選び方を解説します。
- 技能試験で使う工具と練習材料の違いを確認する
- 指定工具と作業を補助する工具の役割を把握する
- 単品とセットの違いから自分に合うそろえ方を考える
- メーカーや工具構成を比較するときのポイントを確認する
2種電気工事士の実技工具の基本と準備する範囲

まずは技能試験で使う工具と材料を分け、どこまで準備するのかを確認します。
- 2種電気工事士の実技工具とは何か
- 電工2種の実技試験で必要な工具を種類別に整理
- 電気工事士2種実技の材料一覧と工具の違い
2種電気工事士の実技工具とは何か

第二種電気工事士の技能試験を準備するときは、試験会場へ持参する工具と、練習によって消費する材料を分けて考えると分かりやすくなります。
工具には試験で使用する基本的なものと、作業を補助するために追加できるものがあるため、それぞれの役割を確認しておくことが大切です。
技能試験で使う工具と練習材料を分けて考える
第二種電気工事士の技能試験では、持参した工具と支給された材料を使って、提示された課題を手作業で完成させます。
技能試験の制限時間は40分間です※1。
試験準備では、自分で用意して持参する工具と、施工練習で消費するケーブルや接続部材を同じものとして考えないことがポイントです。
工具は繰り返し使用できるのに対し、ケーブルやリングスリーブなどは加工によって短くなったり変形したりするため、練習を重ねるほど消費します※1。
| 区分 | 主な内容 | 準備するときの考え方 |
|---|---|---|
| 工具 | ペンチ、ドライバー、電工ナイフ、圧着工具など | 練習から試験本番まで繰り返し使用する |
| 練習材料 | ケーブル、リングスリーブ、差込形コネクタなど | 加工による消耗を考えて準備する |
表の出典:※1。
最初に工具と材料を分けて考えておくと、工具不足と練習材料不足の両方を確認しやすくなります。
指定工具と補助工具を分けて確認する
まず試験センターが示す指定工具を確認し、そのうえで試験で使用できる範囲の補助的な手工具を必要に応じて検討します。
指定工具として、ペンチ、ドライバー、電工ナイフ、スケール、ウォーターポンププライヤー、JIS適合圧着工具が挙げられています※1。
一方、被覆処理などを補助するVVFストリッパーVVFケーブルの外装や芯線被覆を剥く作業などに用いる工具です。技能試験向けの工具セットに含まれる場合があります。や、寸法確認を補助するツールなどは、セット構成によって含まれる内容が異なります。
入力情報では電動工具の使用は認められていないため、手持ち工具を流用するときも試験用として使用できる種類かを確認する必要があります※1。
工具の持参条件は変更される可能性もあるため、試験前には公式情報を確認しておくと判断しやすくなります。
電工2種の実技試験で必要な工具を種類別に整理

電工2種の実技試験で使う工具は、作業内容ごとに分けると役割を把握しやすくなります。
ここでは、切断と被覆処理、締付け、測定や補助作業という観点から確認します。
切断や被覆処理に用いる工具
ケーブルの切断や被覆処理に関係する基本工具として、ペンチと電工ナイフがあります。
ペンチはVVFケーブルなどの切断のほか、芯線を輪状に加工する作業にも使用するとされています※1。
電工ナイフは、ケーブル外装へ切り込みを入れて被覆を取り除くために使います※1。
補助工具として挙げられているVVFストリッパーは、ケーブル外装や芯線被覆の処理、電線の切断など複数の作業に対応する工具です※1。
工具を選ぶ際は、単に点数が多いセットを選ぶのではなく、こうした被覆処理に使う工具が含まれているかを確認すると比較しやすくなります。
締付けに用いる工具
締付けに関係する指定工具として、プラスドライバー、マイナスドライバー、ウォーターポンププライヤーが挙げられています※1。
プラスドライバーは配線器具の端子ねじや取付枠などに使用し、マイナスドライバーは器具から電線を取り外す場面などで使うとされています※1。
プラスドライバーは主にNo.2、マイナスドライバーは幅5.5mm程度が例示されています※1。
ウォーターポンププライヤーは、電線管やボックスコネクタなどを扱う課題で使用する工具として挙げられています※1。
サイズだけで判断するのではなく、試験で必要とされる作業に対応する工具かを確認することが重要です。
測定や作業を補助する工具
ケーブルの寸法を確認する工具として、スケールが挙げられています。
入力情報では、布尺やコンベックスを利用して支給されたケーブルの寸法を確認することが示されています※1。
このほか、ストリップする位置の確認を補助する合格ゲージや、圧着前の電線を仮固定する合格クリップといった補助ツールもあります※1。
補助工具は基本工具と同じ扱いではないため、工具セットを見るときは指定工具と追加ツールを分けて内容を確認すると分かりやすくなります。
クリップやテープなどを使用する場合について、入力情報では試験終了時までに作品から取り外しておく必要があるとされています※1。
電気工事士2種実技の材料一覧と工具の違い

電気工事士2種実技の材料一覧を見るときは、工具とは別に、繰り返し使える材料と加工によって消費する材料を区別すると準備しやすくなります。
練習回数が増えるほど消費するものがあるため、工具セットだけを用意すれば練習準備が終わるわけではありません。
繰り返し使う工具と消耗する練習材料の違い
工具は同じものを繰り返し練習に使用できますが、ケーブルや接続用部材の一部は加工によって再利用しにくくなります。
リングスリーブ複数の電線を接続する際に圧着して使用する接続部材です。技能試験の練習では消耗品として扱います。は圧着によって変形するため、練習では消耗品として考える必要があります※1。
差込形コネクタは製品や使用状態によって再利用できる場合がありますが、一度抜いた電線は傷が付いた部分を切断し、新たに被覆をむいて使用します。
一方、配線器具の一部は破損していなければ繰り返し練習に使用できるとされています※1。
練習用品を購入するときは、工具の有無だけでなく、消耗する材料を何回分用意するかも別に考えるとよいでしょう。
電線類と配線器具などの材料を分類する
練習材料は、電線類、配線器具、金属管や樹脂管路の部材、接続部材などに分けて確認できます。
候補問題は全13問で、練習用材料にはVVF、VVR、EM-EEF、IV線などの電線類が含まれています※1。
| 材料分類 | 主な例 | 練習時の扱い |
|---|---|---|
| 各種電線類 | VVF 1.6mm、2.0mm、VVR、EM-EEF、IV線 | 切断や被覆処理によって消耗する |
| 配線器具 | ランプレセプタクル、コンセント、タンブラスイッチ、端子台、取付枠 | 破損がなければ繰り返し利用できるものがある |
| 金属管・樹脂管路部材 | ねじなし電線管E19、PF16、ボックスコネクタ、アウトレットボックス | 部材によって再利用性が異なる |
| 接続部材 | リングスリーブ、差込形コネクタ、ゴムブッシング | 消耗を前提に準備するものがある |
表の出典:※1。
工具と材料を一緒に購入するときも、工具の点数と練習回数分の材料量は別々に確認すると不足を把握しやすくなります。
2種電気工事士の実技工具の選び方と比較のポイント

必要な工具が分かったら、単品とセット、操作性、メーカーごとの構成差を見ながら比較します。
- 工具を単品とセットのどちらでそろえるか比較する
- 技能試験用の工具を選ぶときの判断基準
- メーカー別に工具を比較するときの確認ポイント
- 電気工事士2種試験で必要な工具はどのように確認しますか
- 【Q&A】電気工事士試験に必要な工具は試験ごとに違いますか
- 2種電気工事士の実技工具の選び方と準備のまとめ
工具を単品とセットのどちらでそろえるか比較する

第二種電気工事士の実技工具は、不足しているものだけを単品でそろえる方法と、技能試験向けの工具セットを選ぶ方法があります。
すでに所有している工具の内容によって適したそろえ方が変わるため、最初に手持ち工具を確認してから比較すると無駄を抑えやすくなります。
| そろえ方 | 確認しやすい点 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 単品 | 手持ち工具を活用し、不足分だけ追加できる | 圧着工具など試験向けの仕様を個別に確認する |
| セット | 複数の工具をまとめて確認できる | セットごとの入組内容や補助工具の有無を確認する |
単品でそろえる場合に確認したいポイント
すでにDIY用や仕事用の工具を持っている場合は、不足している工具だけを追加する方法があります。
この場合に特に確認したいのが、リングスリーブ用圧着工具の仕様です。
入力情報では、技能試験で使用するリングスリーブ用圧着工具について、JIS C 9711リングスリーブ用圧着工具に関して入力情報内で示されている規格です。技能試験用として選ぶ際は適合表示を確認します。に適合し、グリップが黄色の手動圧着工具が示されています※1。
手元に圧着工具があっても、裸端子用や絶縁端子用など用途が異なる工具を同じものとして判断しないよう確認が必要です。
単品でそろえる場合は、外観が似ているかではなく、技能試験で求められる仕様に合っているかを確認してください。
セットでそろえる場合に確認したいポイント
工具をほとんど持っていない場合は、技能試験向けに構成された工具セットから検討する方法があります。
基本工具中心のセットと、VVFストリッパーや収納用品などを加えたセットがあります※1。
例として、DK-28やツノダ製TS-E03といった技能試験向けセットが挙げられています※1。
PR
型番:DK-28:ホーザン
セットを比較するときは、価格だけでなく、指定工具がそろっているか、VVFストリッパーが含まれているか、収納方法が自分に合うかを確認することが重要です。
初めから複数の工具をそろえる場合は、セット内容を一覧で確認できるため、不足している工具を把握しやすくなります。
技能試験用の工具を選ぶときの判断基準

技能試験用の工具は、点数や見た目だけではなく、必要な工具が含まれているか、自分が扱いやすいか、練習から本番まで同じ構成で使えるかを確認します。
特に圧着工具や収納方法は、セットごとに違いが出やすい確認ポイントです。
必要な工具がそろっているか確認する
入力情報では、指定工具は6区分で、ペンチ、ドライバー(プラス・マイナス)、電工ナイフ、スケール、ウォーターポンププライヤー、リングスリーブ用圧着工具です。
ドライバーはプラスとマイナスを使用するため、セット内容を確認するときは「ドライバー」とだけ書かれているかではなく、内訳まで見ると判断しやすくなります。
また、圧着工具は単に圧着できる工具ではなく、技能試験向けの仕様であるかを確認します。
セットを選ぶ場合も、名称だけで技能試験用と判断せず、実際の入組内容を確認することが重要です。
持ちやすさや扱いやすさを比較する
工具の使いやすさを比べるときは、本体サイズや重量、グリップ形状なども確認対象になります。
入力情報では、リングスリーブ用圧着工具には「大」まで対応するフルサイズのものと、第二種技能試験で使用する範囲を意識した小型のものがあるとされています※1。
第二種電気工事士の候補問題ではリングスリーブ「大」を使用する場面はなく、最大で「中」までとされています※1。
小型圧着工具の例として、ホーザンのP-738やツノダのTP-RSがあります。
PR
型番:P-738:ホーザン
手の大きさや握り方には個人差があるため、型式だけで決めず、自分が繰り返し扱いやすい構成かを見ることが比較のポイントになります。
PR
型番:TP-RS:ツノダ
練習から試験まで使いやすい構成か確認する
技能試験では、練習から本番まで同じ工具を使用することで、工具の位置や握り方に慣れやすくなります。
練習初期から試験当日まで同じ工具を継続して使う考え方が示されています※1。
また、試験時はケーブルや部材なども机上に置くため、工具を広げたときの収納性も確認ポイントになります。
自立型収納ポーチやロールアップケースなどが含まれるセットでは、工具の置き場所を決めやすいという特徴があります※1。
自宅で使いやすいだけでなく、限られた机上で必要な工具を取り出しやすいかという視点でも比較するとよいでしょう。
メーカー別に工具を比較するときの確認ポイント

メーカー別に比較する場合は、ブランド名だけで判断せず、入組点数、工具構成、補助工具の追加方法などを確認します。
入力情報では、技能試験向けの国内メーカーとしてホーザンやツノダが挙げられています※1。
同じ技能試験向けセットでも構成に違いがあるため、自分が必要とする工具が含まれているかを基準に比較します。
セットに含まれる工具の構成を比較する
技能試験向け工具セットには、基本工具にVVFストリッパーなどを組み合わせた構成があります。
入力情報では、8点セットをベースとして、スケールや専用ポーチなどを加えた9点セット、10点セットといった構成例が示されています※1。
点数が多いことだけを基準にするのではなく、追加されている工具や用品が自分に必要かを確認することが重要です。
| 比較項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 基本工具 | 指定工具が不足なく含まれているか |
| VVFストリッパー | セットに含まれるか、別途追加する構成か |
| 測定用品 | スケールなどが含まれているか |
| 収納用品 | ポーチやケースの構成が使い方に合うか |
| 操作性 | グリップ形状や工具サイズなどを比較する |
表の出典:※1。
PR
型番:TS-E03:ツノダ
単品工具を追加しやすいか確認する
セットを購入したあとに、練習を進めながら補助工具を追加する方法もあります。
入力情報では、合格ゲージ、合格クリップ、マルチツールなど、メーカーごとに関連する補助用品が用意されている例が示されています※1。
同じメーカーでそろえる場合は、既存の工具と組み合わせて使用する補助用品があるかを確認すると、あとから構成を見直しやすくなります。
ただし、追加できる用品の種類だけで選ぶのではなく、まず技能試験で必要な基本工具をそろえることを優先します。
第二種向けの工具構成を比較対象にする
工具セットには、第二種向けだけでなく、第一種向けや両試験向けの構成もあります。
入力情報では、第一種向けのセットには太い電線に対応するワイヤーストリッパーやケーブルカッターなどが含まれる場合があるとされています※1。
第二種の技能試験用として探している場合は、「第二種専用」または第二種向けの基本工具とVVFストリッパーを中心とした構成を比較対象にすると、用途を絞りやすくなります※1。
工具点数の多さではなく、受験する試験に必要な構成かという観点で比較することが大切です。
電気工事士2種試験で必要な工具はどのように確認しますか

電気工事士2種試験で必要な工具は、試験を実施する一般財団法人電気技術者試験センターが案内する情報を確認する方法があります。
入力情報では、公式ウェブサイトや受験案内、技能試験の概要と注意事項から持参工具の条件を確認できるとされています※1。
工具セットを購入済みの場合でも、試験前に現在の案内と照らして不足がないか確認しておくと安心です。
特に指定工具や使用できる工具の条件は、通販ページや第三者の一覧だけで判断せず、試験を実施する機関の案内で確認してください。
【Q&A】電気工事士試験に必要な工具は試験ごとに違いますか
入力情報では、第一種電気工事士試験と第二種電気工事士試験では、使用される材料や対象となる課題が異なるため、試験向けの工具構成にも違いがあるとされています※1。
第二種では1.6mmや2.0mmのVVFケーブルなどが示され、小型の圧着工具やVVFストリッパーを含む構成が例として挙げられています※1。
一方、第一種向けの工具構成では、リングスリーブ「大」に対応する圧着工具や、より太い電線に対応する工具が含まれる例があります※1。
そのため、工具セットを探すときは「電気工事士用」という表示だけで判断せず、受験する試験向けの構成かを確認するとよいでしょう。
2種電気工事士の実技工具の選び方と準備のまとめ
- 2種電気工事士の実技では工具と練習材料を分けて準備する
- 工具は練習から試験まで繰り返し使用できる
- ケーブルや接続部材には練習で消耗するものがある
- 指定工具と補助工具は分けて確認する
- 切断や被覆処理にはペンチや電工ナイフなどを使用する
- VVFストリッパーを含むセットも比較対象になる
- 締付け用としてプラスドライバーやマイナスドライバーなどを確認する
- スケールなど測定に使う工具も準備内容に含めて確認する
- 単品購入では圧着工具などの仕様を個別に確認する
- セット購入では指定工具の不足がないかを確認する
- 圧着工具はサイズや握りやすさも比較材料になる
- 練習から本番まで同じ工具を使える構成か確認する
- メーカー比較では入組点数だけでなく内容を見る
- 第二種向けと第一種向けのセットを混同しない
- 試験前には公式の案内で持参工具を確認する
出典
- ※1 一般財団法人電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験」関連ページ 参照日 2026年9月12日




